白内障は、加齢によるものですが、紫外線や喫煙、糖尿病や薬物(副腎皮質ステロイド、向精神薬など)も大きな原因となります。血中の糖は、タンパク質と結合し、それによって各種最終糖化産物(AGEs)という物質ができます。これが酸化ストレスをも引き起こします。それらによって目の酸化ストレス、糖化ストレスが上昇し、白内障がおこるといわれています(図1)。したがって、以下の予防法が現時点では有効です。
- 禁煙そして糖尿病、高血圧、高脂血症、心血管系疾患などの疾病予防、白内障の原因となる薬物を摂取しないようにするために心身の健康を保つ。
体内での酸化ストレス・糖化ストレスの産生を予防しましょう。
- 抗酸化効果の高いビタミンを多く含む野菜や果物を毎日摂取する。
食事で十分に摂取できない方は、マルチビタミンやルテインなどのサプリメントが白内障予防に有効との報告があります。
酸化ストレス・糖化ストレスを消去する食事を摂取して、体内の抗酸化力を高めましょう。
- AGEを多く含む食品を多くとらない。
炭酸飲料、揚げ物、スナック類、バターなどはAGEを多く含みます。
- 眼部の紫外線被ばくを避ける。
紫外線対策は、夏場だけではなく一年を通して必要です。天気が良い日には帽子やサングラスによる眼部紫外線予防は重要です。とくに朝晩や春・秋の紫外線は、メガネの横から反射して眼部に入ってくるといわれています。
つばの長い帽子やサイドからの紫外線対策効果のあるサングラス、紫外線カット効果のあるソフトコンタクトレンズは、眼部紫外線暴露の予防には有効です。
- 眼部の外傷を避ける。
眼の打撲や怪我でも白内障になります。
- 放射線、赤外線被ばくをさける。
チェルノブイリなどの原発事故、原爆による白内障のみならず、心臓カテーテル治療を行う医師には白内障を発症する人が多いことがわかっています。